国の文化審議会世界文化遺産部会は28日、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産に推薦する国内候補に「
佐渡島
(さど)の金山」(新潟県佐渡市)を選び、都倉俊一文化庁長官に答申した。
「佐渡島の金山」は、「西三川砂金山」「相川
鶴子
(つるし)金銀山」の2か所で構成される。世界の鉱山で機械化が進んだ16~19世紀に、手工業による独自の生産システムを発展させたとして、世界遺産にふさわしい価値があると地元が訴えてきた。
ただ、文化庁は、答申の発表にあたり、「推薦の決定ではなく、今後政府内で総合的な検討を行う」と、異例の言及をした。
佐渡島の鉱山では、戦時中に朝鮮半島出身労働者が働いた歴史があり、日本での推薦に向けた動きに、韓国メディアから懸念を伝える報道が出ていた。
2023年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否を審査されるには、来年2月1日までに政府がユネスコに推薦書を提出する必要がある。
新潟県の花角英世知事は「地元は20年余りにわたり、世界遺産登録の実現を目指してきた。大きな前進であり喜び」と語った。韓国側の懸念を踏まえ、「(佐渡島の金山は)世界に類を見ない価値がある。外交上の議論の余地はないものと思う」と述べた。