受験生の親、怒りと不安=「なんてことを」―東大切り付け

大学入学共通テスト会場となった東京大前で15日、受験生らが刃物で切り付けられた事件で、現場周辺は救急車や警察車両が集まるなど騒然とした雰囲気に包まれた。受験生の親からは「なんてことをしてくれたのか」と容疑者への怒りや試験への影響を心配する声が聞かれた。
受験生を持つ40代の父親は、試験前に「頑張る」とLINEのメッセージが届き、無事を確認。「なんてことをしてくれたのか」と憤る一方、「あすも試験は続くので」と不安げな様子だった。
40代の母親によると、受験生本人は試験後、「自分が刺されていたかもしれず怖くなった。あすの試験に集中するため、事件のことは忘れたい」と話していたという。母親は「本人は精神的ダメージを受けていると思う」と心配そうだった。
娘が試験中だというさいたま市の女性(51)は「救急車や消防車がたくさんいたけど、何が起きたか分からなかった。試験にサイレンが影響しないと良いが」と懸念した。
近くの酒店店主、渡辺泰男さん(82)は、現場近くの門の左脇で、壁に寄り掛かるようにしゃがみ込む男に複数の警察官が話し掛けているのを目撃。その後、警察官らが男の腕をつかみ、歩いてどこかへ連れて行った。門の右脇には人が倒れていたという。
レストランのオーナーシェフを務める伊藤達也さん(32)は、店に行く途中、付近を通り掛かった。「東京大の腕章を付けた人が、現場とは別の門の方に受験生を誘導していた。受験生は怖がっている様子だった」と話した。
[時事通信社]