読売新聞社の全国世論調査では、新型コロナウイルスの感染拡大にもかかわらず、内閣支持率が上昇し、「感染者増=支持率下落」という従来の法則が崩れた。
変異株「オミクロン株」が主流の第6波入りした今回、14日の調査開始時点で、新規感染者数が4か月半ぶりに2万人を超えたものの、岸田内閣の支持率は前回から4ポイント上昇した。
これに対し、「デルタ株」が主流だった昨年7~9月の第5波をみると、当時の菅内閣の支持率は、感染者が前月比約7倍の1万5000人超に急増した8月調査で35%、さらに感染者が増えた9月調査で31%と、過去最低を更新し続けた。
新型コロナを巡る政府対応について、菅内閣では「評価する」が「評価しない」より高かったのは発足当初の2020年10月と11月調査の2回のみ。岸田内閣では発足以降、「評価する」が「評価しない」を上回っており、対照的だ。
岸田内閣のコロナ対応が評価されているのは、先手先手で対策を講じていることが大きい。安倍、菅両内閣は「対応が遅い」と批判を浴びることが多かったことへの反省からだ。
岸田首相が18歳以下への10万円相当の給付で全額現金の給付を容認するなど、有権者の評判で方針を転換してきたことも一因だ。今回の調査でも、オミクロン株感染者の全員入院方針の見直しを「評価する」は76%、濃厚接触者とされた受験生らへの追試など柔軟な対応の要請を「評価する」は86%に及んだ。支持政党別でみても与党支持、野党支持、無党派層の関係なく、高い割合を占めている。
オミクロン株による重症者数が比較的少ないことも、感染増が支持率に与える影響を弱めたとみられる。
ただ、岸田内閣の支持理由を聞くと、「政策に期待できる」は前回比7ポイント減の15%だが、「他によい人がいない」は同5ポイント増の44%だった。盤石の支持とは言いがたいのが実情だ。