病気に御利益がある「こぶ取り神社」として親しまれ、全国から参拝者が集まる京都府宇治田原町禅定寺の猿丸神社で、年始の月次祭「初猿丸」が行われた。早朝から続々と参拝者が訪れ、サルの石像やこぶのある木に触れて、自身や家族の一年の健康を願った。
小倉百人一首にも選ばれた猿丸大夫を祭神とし、「猿」と「去る」から病を癒やすと信じられてきた。「こぶ取り」から、がん患者らも多く足を運び、奉納されたこぶのある木には、150年以上前の木もあるという。
13日は日の出前から参拝者が訪れ、祈(きとう)が行われた。境内では例年、甘酒を振る舞っていたが、新型コロナウイルスの感染対策として中止した。
親子3代にわたり、50年以上神社に通っているという城陽市の女性(80)は「がんを患った母は再発せず、99歳まで生きられました。今も娘と毎月来ています」と話していた。