25日午後10時20分頃、三重県四日市市三重の路上で、「叫び声が聞こえる」と付近の住人から110番があった。県警四日市北署員が駆けつけ、同県桑名市森忠、会社員伊藤信幸さん(54)が頭から血を流して倒れているのを発見した。伊藤さんは複数箇所を刺されており、病院で死亡が確認された。死因は外傷性出血死とみられる。伊藤さんと一緒にいた知人で四日市市のパート従業員女性(43)も背中などを切られて負傷したが、命に別条はない。
女性は元交際相手に「切りつけられた」と話しており、近くで血が付いた文化包丁2本(刃渡り約15センチ)が見つかった。県警は殺人と殺人未遂の容疑で捜査を始めた。
一方、同日午後10時50分頃、約10キロ離れた同市楠町北五味塚の2階建てアパート1階一室から出火、室内を全焼し、ベランダから男性の遺体が見つかった。
住人は、女性が「切りつけられた」と話した元交際相手の30歳代男性。先月、伊藤さんと女性の車2台のタイヤをパンクさせたとして器物損壊容疑で逮捕された。今月半ばに略式命令が出て釈放され、2人への接近禁止命令を受けていた。
県警は遺体は住人男性で、この男性が事件に関わったとみて調べている。