また“遺憾砲”も効果なし…林外相、佐渡金山めぐり韓国外相と応酬も生ぬるさ 識者「韓国では『残念』程度の意味」

日本政府が「佐渡島の金山」(新潟県)を世界文化遺産に登録するよう国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦したことを受け、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相が3日の日韓外相電話会談でイチャモンを付けてきた。林芳正外相は反論したが、いつもの「遺憾砲」を炸裂(さくれつ)させた。実は、韓国では「遺憾」という言葉は「残念」程度で受け取られ、ほとんど効果がないという指摘もある。「島根県・竹島を返せ!」ぐらい言ったらどうなのか。
電話会談は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて日本側が提案した。両外相は「深刻な懸念」を共有し、日韓、日米韓で連携していくことを確認した。その後、「佐渡金山」の話題となった。
鄭氏は「韓国人強制労働の痛ましい歴史」「深い失望と抗議の意」「日本が表明してきた謝罪と反省の精神に逆行する動きを見せている」などと抗議してきた。
これに対し、林氏は「韓国側の主張は受け入れられず遺憾だ」と抗議したうえで、「佐渡金山の文化遺産としての素晴らしい価値がユネスコにおいて評価されるよう、冷静かつ丁寧な議論を行う」と語ったという。
またまた、「遺憾砲」である。岸田外交は本当に生ぬるい。
佐渡金山では先の戦前戦中、朝鮮半島出身労働者が日本人と同様の給与を受け取って働いていたとの史料が複数見つかっている。そもそも、佐渡金山の申請対象は「江戸時代まで」に限定されており、韓国の抗議は見当外れといえる。
韓国による数々の「反日」暴挙=別表=を考えれば、もっと強烈かつ具体的に反論すべきではないのか。
朝鮮近現代史研究所所長の松木國俊氏は「韓国では『遺憾』は『残念だが、しぶしぶ認める』というニュアンスになるため、『遺憾砲』はまったく効果がない。林外相が、韓国による『反日』暴挙を具体的に列挙して、明確に『拒絶する』『認められない』などと言わなければ、日本側の怒り伝わらない。このままでは、戦前戦中の日韓の関わりが、すべて『強制』になりかねない。岸田政権は強硬な姿勢を見せるべきだ」と語った。
【韓国による主な「反日」暴挙】
・韓国国会議長(当時)による「天皇陛下(現上皇さま)への謝罪要求」
・韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機へのレーダー照射事件
・日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄決定
・いわゆる「元徴用工」訴訟をめぐる異常判決
・自衛隊旗(旭日旗)への侮辱
・東京五輪選手村に横断幕を掲げる
・不法占拠する島根県・竹島への韓国警察庁長官上陸
・世界文化遺産への「佐渡島の金山」推薦に反発