早期治療狙う・保健所の負担軽減…検査せず診断、「みなし感染」21都道府県で運用

早め治療狙い活用…読売調査

新型コロナウイルス感染症を巡り、同居家族などの濃厚接触者が発症した場合に、検査なしで医師が感染者とみなして保健所に届け出る運用を、東京や大阪など21都道府県が始めていることが4日、読売新聞の取材で分かった。感染拡大を受け、いち早く治療できるようにするのが狙いで、こうした「みなし感染者」(疑似症患者)は、各自治体で感染者として計上されている。
「みなし感染者」の運用は、感染力の強い変異株「オミクロン株」の流行で検査態勢が

逼迫
(ひっぱく)していることを受け、厚生労働省が1月24日の通知で認めた。医師はオンライン診療などを通じ、検査なしでも症状から濃厚接触者を「みなし感染者」と診断できる。必要に応じて解熱剤や鎮痛薬などを処方する。
「みなし感染者」の運用を始めている21都道府県のうち、秋田、高知を除く19都道府県は、まん延防止等重点措置の適用地域。
東京都は1月29日に運用を始めた。2月4日の「みなし感染者」は413人で、全体の2%を占める。都の担当者は「濃厚接触者をオンライン診療で感染者とみなす対応にすれば、そのまま自宅療養を続けられる」と利点を説明する。
兵庫県では一部地域で先行実施していたが、4日から対象地域を拡大した。3日に運用を開始した高知県の担当者は「家庭内感染が起きると、発症した濃厚接触者の検査で保健所の負担が増していた。負担軽減につながれば」と期待する。
一方、未実施の26県のうち、埼玉県は「今は発熱外来で検査できると判断した」などとしている。
東京以外の「みなし感染者」(4日時点)は、大阪575人、千葉317人、福岡138人など。厚労省は「みなし感染者」数の公表を求めているが、「感染者急増で集計が追いつかない」(北海道)として公表していない自治体もある。

北海道、青森、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、千葉、東京、神奈川、新潟、静岡、京都、大阪、兵庫、岡山、高知、福岡、佐賀、長崎