尾身会長「ピークアウト後、高止まりの可能性も」 オミクロン株

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は8日の衆院予算委員会で、変異株「オミクロン株」の感染拡大がピークアウト(頭打ち)した後もしばらくは新規感染者数が急激には下がらず、高止まりする可能性があるとの見解を示した。
立憲民主党の山井和則氏は新規感染者数について、「近々ピークアウトではないかという見方が出ている。その後、高止まりするのか」と質問。尾身氏は「多くの県で少しずつ増加のスピードは鈍化している。ピークアウトは可能だと思う」と答えた。その上でピークアウト後の感染見通しについて、「可能性としてはすぐに急激には下がらず、徐々になだらかに下がるか、あるいは高止まりする。最悪の場合は『BA・2』というオミクロン株の亜種があるので、むしろ上がることも考えられる」と語った。
尾身氏はピークアウト後も新規感染者数が急激に下がらないと現時点で判断している理由について、高齢者施設や学校、保育園に感染が広がっている点を強調。特に高齢者施設で大規模な集団感染が始まっていることを挙げ、「対策が徹底されないと、しばらくは重症者数の増加が続く可能性がある」と述べた。
また、尾身氏はオミクロン株と季節性インフルエンザの違いを問われたのに対し、オミクロン株はウイルス変化の進行中であることや飲み薬が十分に備わっていないことなどを挙げ「同等と判断することは現段階では必ずしも適切ではない」と述べた。【田中裕之】