必要な点検作業をしない「ペーパー車検」をする見返りに現金を受け取ったとして、警視庁交通捜査課は10日、千葉県富津市西大和田、自動車整備会社代表、藤本義博(65)と、同県君津市下湯江、自動車検査員、長門昭彦(54)の両被告=ともに道路運送車両法違反(不正車検)などで起訴=を、加重収賄容疑で再逮捕したと発表した。
藤本容疑者が経営する会社は国から民間車検場に指定されており、検査員は「みなし公務員」となる。両容疑者は2016年以降、トラックに違法な装飾を施す「デコトラ」など約800台のペーパー車検を繰り返し、計約8000万円を受け取ったとみて調べる。
逮捕容疑は20年3~12月、持ち込まれたトラックとダンプカーの2台について、保安基準に適合したように装った虚偽の適合証を国に提出する見返りに現金18万600円を受け取ったとしている。赤く光るエンブレムや手裏剣状の金具などが違法に取り付けられていたという。
交通捜査課によると、ともに容疑を認め、藤本容疑者は「会社を大きくしたかった」、長門容疑者は「社長の指示でやった」と供述しているという。不正車検を依頼した、ともに建材運搬業の板倉広志(57)=同県木更津市=と佐久間政伸(54)=君津市=の両容疑者も贈賄容疑で逮捕され、容疑を認めているという。【柿崎誠】