暗号資産投資事件、札束見せ「必ず増やせる」…400万円出資の女性「すべて失った」

暗号資産への投資名目で無登録業者が個人投資家らから出資を募った事件で、金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で兵庫県警に逮捕された輸入販売会社社長、佐藤広行容疑者(56)(大阪市西区)は「自分も投資して多額の借金を返済できた。必ず金を増やせる」などとかたって投資家を信用させ、金を集めていたという。400万円を出資した被害者の大阪市内の飲食店員女性(55)は「返金されておらず、すべてを失った。あまりにもひどい」と憤る。
女性は2017年11月、知人に誘われて神戸・三宮で佐藤容疑者が開催した投資セミナーに参加。佐藤容疑者は投資家を名乗り、約200人の受講者に「暗号資産に投資して4000万円の借金がなくなった」「デジタル・金融革命だ」とかたり、投資を呼びかけた。
佐藤容疑者は女性に、自身が掲載された雑誌の記事や投資家から預かったという総額1000万円以上の札束を見せて信用させていた。しかし、女性が出資金の運用状況を尋ねると、「サーバーの調子が悪く、確認できない」と言葉を濁し続け、そのうち連絡が取れなくなった。女性は「(佐藤容疑者の)地味な服装や穏やかな口調が、金持ちのイメージと異なり、誠実さを感じたのに、だまされていたなんて」と声を震わせた。