新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が秋田県内でも徐々に始まる中、一部の自治体で接種や予約が低調な状態が続いている。背景には、異なるワクチンを打つ「交互接種」への忌避感や、大雪で会場に足を運ぶのをためらう動きがあるとみられ、自治体がワクチン接種の効果を訴えている。
「予防効果や(感染した場合の)重症化を防げる。3回目を打ってほしい」
県が3回目接種の加速を狙って秋田市の県総合保健事業団中央健診センターに初めて設けた集団接種会場。初日の20日、佐竹知事がノーネクタイの私服姿で訪れ、接種を受ける様子を報道陣に公開した。
首相官邸ホームページのデータによると、本県の3回目ワクチン接種率は9・4%(21日時点)と、都道府県別で最下位。県幹部は知事の接種について、「県内での接種が思わしくない状況を改善したかった」と意図を説明する。
県が設けた集団接種会場では、3月27日までの日祝日計8日間で3600人分の接種を計画するが、予約は低調だ。21日昼の時点で、2月分の1500人分の枠に対して、予約は650人程度で半分も埋まっていない。
背景には、米モデルナ製ワクチンを避ける動きが一部にあるためとみられる。県の集団接種でもこのワクチンを使っている。
24日から接種を開始する大仙市では、3月中旬までの約2万4000人分の予約を受け付けているが、米ファイザー製の予約枠が9割程度埋まったのに対し、モデルナ製は7割程度と開きがある。市コロナワクチン対策室の担当者は「モデルナ製の枠があると伝えても、『ファイザー製を待ちたい』と言われることがある」と明かす。
厚生労働省研究班は、1~3回目すべてがファイザー製だった人よりも、3回目だけモデルナ製だった交互接種の人の方が発熱などの副反応が多かったとする分析結果を公表した。一方、同省研究班は、3回目でモデルナを打った人の方が抗体価が増えたとする結果も示している。
佐竹知事は21日の県議会一般質問で、自身の3回目接種が「交互接種」だったと明らかにし、県議から副反応について問われると、「なんともない。熱もない」と体調の良さをアピールする一幕もあった。
大雪の影響を指摘する自治体もある。秋田市は2月下旬に開始予定だった集団接種を9日開始と前倒ししたが、「1、2回目と比べ、(予約が)埋まっていくスピードがやや遅いと感じる」(市保健所)という。担当者は「積雪が多く、対象の高齢者の中には、自分で会場に足を運べない人も多い」と推測する。
県は3回目接種を行うことで、発症予防や感染した場合の重症化を防げるとして、県民に接種を呼びかけている。