SNSで使用済みマスク販売、犯罪になるのか プロフィルに身長やバスト記載、未成年らしきアカウントも

コロナ禍で長引くマスク生活を逆手に取り、SNSで使用済みのマスクを販売している投稿が相次いでいる。販売する側はお小遣い稼ぎの感覚かもしれないが、ウイルスの感染拡大など衛生上の問題も懸念される。売買に問題はないのか。
「私の使用済みマスク買ってくれるお優しい方いますか?」「DMお待ちしております」
ツイッター上では、口紅やファンデーションが付着したとみられるマスクの画像付きの投稿があった。500円程度で販売されているケースが多く、検索の目印となるハッシュタグ「#使用済みマスク売ります」を付けたり、洗っていないことや長期間使用していたことをアピールするものも。一部の投稿は削除されたが、新たな投稿も見受けられる。
京都府立医科大の廣瀬亮介助教(消化器内科学・感染病態学)は「もし新型コロナの感染者だった場合、マスクにウイルスが付着する可能性は極めて高い。ただ最長でウイルスが生存するのは4日程度とされるため、郵送期間を考慮すると、ウイルス量はかなり減り、感染リスクが若干ある程度だろう」と話す。
衛生上の問題はウイルスだけではない。廣瀬氏は「口腔内のバクテリアは生存時間が長く郵送の間に完全に死滅しないため、かなり不衛生ではないか」と指摘する。
アカウントのプロフィルには身長やバストサイズが記載されていることが多く、靴下や下着を販売しているケースもある。未成年らしきアカウントまであった。
東京都の「東京都青少年の健全な育成に関する条例」では、青少年の着用済み下着などの買い受けが禁止されており、違反した場合、30万円以下の罰金となる。他の自治体でも類似の条例が適用されている。
弁護士の高橋裕樹氏は、「東京都の条例では、青少年が着用した下着などに付着した唾液もしくはふん尿を購入することが禁じられているが、唾液などの付着の可能性があるマスクを販売するだけでは、条例に抵触する可能性は低いだろう」とみる。
法的問題について高橋氏は「感染者が故意に販売すれば傷害罪の可能性があり、過失致死傷罪の可能性も否定できないが、購入した使用済みマスク以外にも感染の可能性がないとは断定することは難しいのではないか」との見方を示した。