千葉県立松戸高校で先月24、25日に行われた入学試験で、新型コロナウイルスの濃厚接触者の受験生1人が、コロナ以外で体調不良の4人と同じ部屋で受験していたことがわかった。県教育委員会は入試を巡って、コロナの濃厚接触者とインフルエンザの感染者やその他の体調不良者に対し、別々の部屋を用意するように指示していた。県教委は「極めて不適切な行為」として同校を注意した。
県教委は、コロナの濃厚接触者になった場合、「PCR検査が陰性」「無症状」などを条件に、別室で受験できるようにした。ただ、「コロナの濃厚接触者」と「インフルエンザの感染者」「その他の体調不良者」に分けて、別々の部屋を用意するよう通知していた。
同校では2日間、コロナの濃厚接触者1人と、体調不良などの理由で別室受験を希望した4人(うち2人は1日のみ)を同じ部屋で受験させた。同校は、70人入れる広い部屋を使い、換気に十分気をつけたと説明している。
現在のところ、コロナの症状を示す人はいないという。同校は2月28日に県教委に報告するとともに、別室で受験した生徒の保護者らに謝罪した。秋本行治校長は「受験生や保護者らに心配をかけ、申し訳ない。今後は可能な限り、別々の部屋を用意する」と話した。県教委学習指導課の担当者は「決められたやり方が守られなかった。受験で感染が広がると大変なことになる」と話した。