大阪市平野区の自治会の班長選びをめぐり、障害者と明かす文書の作成を強要されたとして、自殺した男性=当時(36)=の両親が自治会側に損害賠償を求めた訴訟で、4日の大阪地裁での判決後、男性の兄が大阪市内で記者会見し、胸中を語った。
「障害を知られたくない気持ちがあるのは当然。弟の自殺と文書の因果関係が認められず、残念だ」。兄は会見で悔しさをにじませた。
兄によると、男性は映画館などで障害者向けサービスを避けるほど周囲に障害を隠しており、文書を作成した日はひどく落ち込んでいたという。兄は男性の死後に文書の中身を知ったといい「絶句した。あれを自ら書くはずがない。つらかったと思う」と推し量った。
精神障害者の家族でつくる全国精神保健福祉会連合会(東京)の小幡恭弘事務局長は「精神障害のある人は外見から障害が分かりにくく、同様の問題はどこでも起こりうる。周囲は相手と自分の事情の違いを意識し、杓子(しゃくし)定規に判断しないことが大切だ」と訴えている。