床下に5歳児遺棄、「長時間正座させ撮影」と通報あったが市は居住地把握せず

「子どもをかわいがっていた」とみられた母親が、長男(5)の遺体を床下に遺棄した疑いで逮捕された。母子が身を寄せた埼玉県本庄市の住宅の男女2人も逮捕されたが、現場の一軒家に4人が住んでいたことは住民も市も把握していなかった。
県警の発表によると、逮捕されたのは母親(30)、知人の男(34)、その内縁の妻(54)の3容疑者。遺体が見つかったのは知人の男名義の民家で、約1年前から母親も男児と一緒に暮らしていた。
だが、近くに住む50歳女性は「道路側の窓はいつも閉まっていた。5歳の子がいるなんて知らなかった」と驚いた様子で話す。
母子を見守り対象としていた市も同様だ。母親は昨年9月の面談で「市内の知人宅に同居している」と説明したが、知人の名前や住所は「迷惑がかかる」と教えなかったという。住民基本台帳の住所は市内の別の場所で、訪問しても会えなかったとしている。
市には昨年9月、「(飲食店内で)男が男児を長時間正座させ叱っている。それを母親がスマートフォンで撮っている」と、虐待を疑う通報があった。母親は面談で「言うことを聞かないので同居人に叱ってもらっている」と主張。暴力を振るわれた痕はなく、保育園も「母子関係は良好」としたため、市と熊谷児童相談所は虐待事案ではないと判断した。
6日に緊急の記者会見を開いた吉田信解市長は、「結果としてなんとかできなかったかと思うが、その時点では正しいと思い判断した」と述べた。