部活動「強制加入」の撤廃求め署名8940筆、スポーツ庁に提出

若者の声を政治に反映させる活動を続けている一般社団法人「日本若者協議会」(東京都)は9日、中学校や高校で生徒に部活動への加入を強いているケースがあるとして、「強制加入」の撤廃などを求める要望書を8940筆分の署名と共にスポーツ庁に提出した。
部活動は、学習指導要領で「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と明記されている。だが、地域や学校単位で部活動を原則、全員加入とするケースがある。スポーツ庁が2017年度に全国の公立・私立の中学、高校計845校の校長らに実施した調査では、公立中の30・4%、公立高の15・0%が「全員が所属し、活動も原則参加する」と答えた。
要望書では、校長や教員だけでなく、生徒や卒業生への聞き取りも含めた部活動の実態調査をすることや、部活動は強制してはならないことを教育委員会や学校、社会に広く周知することなどを求めている。署名は21年12月末からウェブサイトで募り、7日夕時点までに集まった署名を提出した。
9日に文部科学省で記者会見した若者協議会代表理事の室橋祐貴さん(33)は「もっと子どもを信頼し、自己決定の機会を委ねるという考え方が、学校現場に浸透してほしい」と訴えた。また、協議会メンバーで高校3年の男子生徒(18)は通っていた埼玉県内の公立中が全員加入制で、学校外でやりたいことがあるのに諦めざるを得ず、悩む友人らの姿を見てきたという。「任意加入の学校であったとしても、半強制的に参加させられているのが実態ではないか」と指摘した。
部活動を巡る問題に詳しい名古屋大大学院の内田良准教授(教育社会学)も賛同人として同席し、加入のあり方だけでなく「部活動を途中でやめる権利も保障していく必要がある」と言及。各自治体が策定する部活動指針に「部活動は強制しない」という趣旨の文言を入れるよう、国が自治体に対応を促すことも併せて求めた。【千脇康平】