12日午後0時45分頃、沖縄県伊江村の伊江島空港で、「小型機が墜落して炎上している」と110番があった。機体は大破、炎上し、乗組員とみられる2人の遺体が発見された。
県警によると、墜落したのは離島などでの患者搬送を担うNPO法人「メッシュ・サポート」(那覇市)が運用する小型機で離着陸の訓練中だったという。着陸の際に何らかの理由で、空港南側のフェンスを突き破り、敷地内の草地に墜落したとみられる。
運輸安全委員会は13日に航空事故調査官を現地に派遣する。
メッシュ・サポートによると、乗組員は元航空自衛隊員の60歳代男性と、職員の70歳代男性で、午後0時半頃に伊江島空港を離陸し、午後2時まで訓練を行う予定だった。60歳代男性は4月から職員として採用予定で、この日は2回目の訓練だった。
墜落した小型機は奄美大島(鹿児島県)―与那国島(沖縄県)の離島を対象に、骨折など、ドクターヘリによる搬送対象外の患者や、公共交通機関での帰島が難しい術後の患者らの搬送業務を担っていたという。
メッシュ・サポートでは、沖縄県北部12市町村でつくる事務組合の委託で救急ヘリも運営しているが、業務を自粛した。事務組合の担当者は「北部地域の医療に影響が出るかもしれない」と懸念を示した。
墜落現場から約600メートル離れた工場で作業中だった男性(56)は、突然流れてきた黒煙で異変に気づいた。現場に向かうと、滑走路を囲むフェンスがなぎ倒され、近くに黒く焦げた機体があったという。男性は「メッシュ・サポートは島の医療を支えてくれる身近な存在だった。ショックです」と肩を落とした。