元法相から現金も「私は無罪」 広島県議2人が主張

令和元年の参院選広島選挙区をめぐる元衆院議員の河井克行元法相(59)=実刑確定=から現金を受け取ったとして、公選法違反(被買収)罪で在宅起訴された広島県の佐藤一直県議(47)、渡辺典子県議(37)が15日、広島県庁で会見し、辞職せずに、裁判で無罪を主張すると表明した。
佐藤県議は事前に報道陣に配布したコメントを読み上げる形で、「をついて自分が不起訴になるのはおかしいと思っていた」「無罪判決が出ることを信じている」などと主張したが、事前配布のコメント以外を話すことは「弁護士から止められている」と述べるにとどめた。
渡辺県議も「私は無罪」と強調。「検察の捜査はまさに脅しで、無罪を勝ち取ることで検察と刑事司法の欠陥を提起する」などと述べた。一方で「党には迷惑をかけたくない」として、自民県連に離党意思を示したことも明らかにした。また、河井元法相に対しては「十分反省していただき、なるべく早い社会復帰をしていただきたい」とも語った。
県議会内では佐藤、渡辺両県議への辞職勧告決議案を出す動きとなっており、辞職しなければ、17日にも提出される見通し。
また、15日に開かれた県議会では奥原信也元議長(79)ら、略式起訴された県議4人の辞職が認められた。
会見した奥原元議長は「(現金を)もらったこと自体がだめ。けじめをつけないといけない」とし、県議会当選12回ながら、買収事件で政治家としての幕を閉じることに「自分自身が本当に残念だ」と語った。買収事件で辞職した県議は8人となった。