震度6強の福島・国見町 病院で漏水、透析に支障 空き家崩壊

16日深夜に福島県や宮城県を襲った地震。震度6強の揺れを観測した福島県国見町で病院の貯水タンクが破損して漏水し、透析患者の治療に支障をきたすおそれもあったほか、空き家が倒壊するなどの被害が確認された。
同町の「公立藤田総合病院」では、敷地内にある水をためるタンクが地震後に破損し、大量に漏水。町からの通水も一時途絶えた。同院には一度に大量の水を使用する透析治療を行う患者が100人以上入院しているという。
宍戸喜幸事務長(59)は「水がないと病院の診療自体が停止する事態に陥る」とし、「東日本大震災を教訓にさまざまな対策を取ってきたが、水は自力での確保は難しい」と危機感を募らせた。
また、住宅や病院が立ち並ぶ一角にある2階建ての民家が、隣接する駐車場側に倒壊。建物半分の屋根が滑り落ちるように崩れ、駐車してあった乗用車に覆いかぶさっていた。瓦なども散乱していた。
所有する同町の奥山昭男さん(79)によると、11年前の東日本大震災で、当時あった築約60年の店舗部分が傾き、半壊したという。以降、居住不可能となり、空き家となっていた。16日夜に再び襲った強い揺れで、約30年前に増築した寝室部分が崩れた。
東日本大震災前は、父から譲り受けた店舗で妻とともに駄菓子や雑貨などを販売し、大工として働いていた。だが、震災で店舗が崩れて職を失った。アパートや仮設住宅を転々とする中で、解体に対して経済的にも心情的にも余裕を持てなかったという。
奥山さんは「周りに迷惑をかけてしまった。思い出もあるが、ちゃんと解体しないといけない」とつぶやいた。