山形大工学部2教授、研究費3006万円を不正使用…非常勤研究員が通報

山形大は18日、工学部有機エレクトロニクス研究センター(米沢市城南)の教授2人が2019~20年度、外部機関から受け取った研究費計3006万3390円を本来とは別の目的で不正に使用したと発表した。私的流用はなかったとしている。同大は今後、教授2人の処分を検討するとともに、外部機関からの求めに応じて研究費を返還する方針。
同大によると、不正があったのは、同センター内で印刷技術の高度化などをテーマにする研究室。13~21年度、三つの国立機関から研究費を配分され、五つの研究事業を同時に進めていた。
外部機関からの研究費は本来、研究計画に基づいて配分され、別の事業への使用は要綱で禁止されている。しかし、同研究室では、特定の事業の研究費で雇用した研究員や購入した装置を、別の事業に従事させたり、使ったりした。調査の結果、研究員3人の人件費と、研究用装置3台の購入費が目的外使用だった、とされた。
同大は、不正が起きた原因として、▽複数の機関から資金が入り業務態勢が複雑になっていた▽意思決定の最高責任者だった教授が外部資金の使用方法を都合よく解釈した――ことなどを挙げた。
この問題は、同センターで働いていた非常勤研究員が20年9月、同大や研究費を出した機関に通報したことなどを受け、21年1月に学内外の委員でつくる調査委員会を設置して調査してきた。
玉手英利学長は18日の記者会見で謝罪し、「研究費不正防止の最高責任者として、今回の事態を厳粛に受け止める。この件を教訓に、研究開発に励む態勢を再構築したい」と述べた。