愛媛県は25日、国の特別天然記念物で絶滅危惧ⅠA類のコウノトリ(0歳、雌)が松山市でけがをした状態で発見されたため、種の保存法などに基づき緊急保護したと発表した。同県によるコウノトリの保護は初めて。左の翼の骨が折れていて元気がない様子のため、県立とべ動物園(同県砥部町上原町)で治療を受けている。
県によると、コウノトリは24日午前9時半ごろ、松山市久谷町の畑で発見され、県に連絡があった。個体識別などのために装着された足環(あしわ)を確認すると「兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園」(兵庫県豊岡市)が放鳥したコウノトリが産んだ卵から今年4月にふ化した個体だということが分かった。発見者は数日前から2羽のコウノトリの飛来を確認。1羽は既に飛び去り、けがをした1羽のみ残っていたという。
愛媛県は同公園に連絡後、しばらく現地で見守っていたが25日になっても状況が改善しないため保護。とべ動物園で獣医がテーピングによる固定やビタミン剤の点滴などの処置を施している。県自然保護課は全快後について、「保護したばかりで今後のことはわからない」としている。
コウノトリは県内でも時々飛来が確認されており、今月には大洲市で目撃情報があった。昨年は西条市で確認されている。【木島諒子】