10月1日から消費税率が現行の8%から10%に引き上げられるが、コンビニエンスストアや外食チェーンなど日付をまたいで営業する店舗、9月30日に出発しても到着は10月1日になる列車や航空便も少なくない。各社は消費者を混乱させないよう工夫を凝らすが、対応はさまざまだ。
セブン―イレブン・ジャパンなどコンビニ各社は、レジで一つ目の商品を読み取った時刻が30日中であれば、その後の商品を読み取っている間に1日になっても、同一会計の全商品に8%を適用する。レジの設定が1日午前0時に自動で切り替わるためで、仮に「自分は日付が変わる前からレジ待ちの列に並んでいた」と主張しても、1品目の読み取りが1日なら新税率が適用される。
一方、スーパーの西友は全国334店のうち24時間営業をしている約230店で、30日深夜から1日未明にかけて一時閉店する。主に店舗での混乱を避けるための対応で、「全国一斉の一時閉店は異例」(同社)という。
国税庁の通達では、新旧税率は原則として商品の引き渡し時、サービスの提供時の日付に応じて適用されると定められているが、詳細な取り扱いは事業者の判断に委ねられている。このため対応が分かれている。
外食チェーンでは、すかいらーくホールディングスのファミリーレストラン「ガスト」の場合、全国1350店の大半を占める非24時間営業の店で、日付変更後も閉店までは平常通り前営業日(30日)扱いとする。午前2時の閉店までは8%、翌朝午前7時の開店から新税率をそれぞれ適用するという具合だ。24時間営業の約200店では、1日午前0時以降、入店が途絶えたタイミングで、店内の客に店員が声をかけ8%で会計してもらう。
日本マクドナルドの24時間営業店では、原則として標準メニューから朝食メニューに切り替わる午前5時までは8%、それ以降は新税率とする。店に客がいる状態で午前5時を迎えるような場合には「店ごとに現場で柔軟に判断する」(同社)。店員から早めの会計を促すなどしてトラブルを回避するとみられる。
鉄道では、JR各社は30日の終電まで従来料金を適用し、1日の始発から税率10%を反映した新料金となる。1日午前0時過ぎにICカード「Suica(スイカ)」などで改札を通過しても、終電までは税率は8%だ。日付をまたいで到着が1日になる長距離列車の乗車券や、10月以降に使用する乗車券、回数券、定期券でも、9月30日までの購入なら税率は8%になる。日本航空や全日本空輸など航空各社も10月以降の搭乗予定でも9月30日までに予約、購入すれば適用税率は8%。1日以降の購入から税率10%が適用される。【本橋敦子、清水憲司、石田宗久】