無罪確定のプレサンス前社長 大阪地検特捜部の検事2人を刑事告発へ

学校法人「明浄学院」(大阪府熊取町)の土地取引を巡る業務上横領事件で、無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市中央区)の山岸忍前社長(59)が、違法な取り調べで関係者から虚偽の供述を引き出したとして、大阪地検特捜部に所属していた男性検事2人を証人威迫などの疑いで29日にも最高検に刑事告発する。前社長と弁護団が25日、大阪市内で記者会見して明らかにした。
前社長は、元法人理事長(64)=業務上横領罪で実刑確定=らと共謀して高校の土地を同社に売却した際の手付金21億円を着服したとして、特捜部に業務上横領容疑で逮捕・起訴されたが、一貫して無罪を主張した。大阪地裁は2021年10月、検察側が立証の柱とした元部下(57)=有罪確定=らの供述の信用性を否定し、無罪を言い渡した。検察側は控訴しなかった。
弁護団によると、取り調べの録音・録画記録を精査した結果、元部下を担当した検事は「あなたは会社の評判をおとしめた大罪人だ」「会社の損害を賠償できます? 10億、20億じゃすまない」などと迫り、机をたたいて怒鳴ることもあったという。元部下とともに前社長の関与を証言した別の不動産会社の元社長(54)=公判中=を聴取した検事についても、脅迫的な取り調べで虚偽の供述を誘導したとしている。
前社長は会見で「検察は威迫や利益誘導で自分たちのストーリーを押しつけてきた。検察の体質が変わり、同じようなことが二度と起きないようにしてほしい」と訴えた。弁護団は前社長が違法な捜査で248日間勾留されたとして、約7億7000万円の国家賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こすことも公表した。【山本康介】