「タイマンリレー」で中3死亡、少年に不定期刑判決…母親「16歳でも刑務所に行く判断は救い」

横浜市保土ヶ谷区の公園で昨年1月、市立中学3年の男子生徒(当時15歳)が「タイマンリレー」と称した集団暴行を受けて死亡した事件で、傷害致死罪で起訴された当時16歳の少年に対し、横浜地裁(吉井隆平裁判長)は23日、懲役2年6月以上4年以下の不定期刑(求刑・懲役5年以上8年以下)とする判決を言い渡した。
判決などによると、少年は昨年1月4日、保土ヶ谷区の公園で、いずれも当時16歳の少年6人と共謀し、1対1でけんかをする「タイマン」を順番に続ける形で男子生徒を暴行し、死亡させた。同じ罪で起訴されたリーダー格の少年が、男子生徒が約束の場所に来なかったことに腹を立てて「制裁」すると決め、7人がかりで暴行したという。
吉井裁判長は、被告の少年の未熟さや集団心理が影響したことは否定できないとしつつも、「加えた暴行が強度の危険なもの」と指摘。家裁に移送する保護処分ではなく、刑事処分が相当だと述べた。
男子生徒の母親は取材に対し、「16歳でも刑務所に行くという判断は救いです。息子にも報告できます。ただ、もっと重い刑罰を望んでいました。私は今でも帰ってこない息子を待ち続けています。このつらい気持ちがなくなることは一生ありません」とコメントした。
事件を巡っては、地裁が昨年、起訴された少年7人のうち3人について、横浜家裁への移送を決定。リーダー格の少年を含む別の3人は今後、公判が始まる。