滋賀県野洲市の栢木(かやき)進市長(65)に暴言を吐かれるなどパワーハラスメントが疑われる行為を受けたとして、市幹部の2人が28日に市役所で記者会見し、市総務部に調査を要請したことを明らかにした。栢木市長は同日の定例会見でパワハラを否定。市は第三者委員会を早急に設置し、詳しい経緯を調べる方針。
パワハラ被害を訴えている2人は、いずれも50代で市民病院の整備や運営に関わる部局の部長級職員。2人によると、9日の市議会閉会後の議場で、議員や他の職員がいる前でこの日の医療政策を巡る答弁内容について、栢木市長から「ええかげんにせいよ。もっと協議したやろ、それは言えんのか」「お前もじゃ」と罵声を浴びせられたという。
うち一人は2021年5月、市長から「良い案がないなら市長室に入るな」などと言われ、市長は直前に自身の机に鉛筆を投げつけたと主張。同9月の来客時には「頑固でうんこ」と紹介され、今は不眠症に悩まされているとしている。
栢木市長は会見で「正確に議会答弁をしてほしいと思って10秒ほど叱責したが、怒鳴ったわけではない」と反論。「鉛筆は1回投げたがすぐに謝った。記憶にない部分もあるが、『うんこ』とは言っていない」とも述べ、一連の言動はパワハラに当たらないとの認識を示した。【村瀬優子】