大阪府の吉村洋文知事は28日、ロシアの侵攻を受けているウクライナのコルスンスキー駐日大使から府と大阪市に要請があった同国東部ドニプロ市との都市提携について、人道支援を軸に前向きに対応する考えを示した。松井一郎市長の意向も確認済みだとして、記者団に「まさにこの瞬間も命が奪われている。できるだけ早く提携したい」と述べた。
吉村氏によると、府と大阪市、ドニプロ市の3自治体による提携を想定している。吉村氏は、非常事態の対応として「人道支援や祖国を追われた避難民の受け入れは、自治体にできる数少ないことの一つだ。祖国に戻るまでの間、温かく受け入れたい」と語った。
府は生活と住居、教育、仕事の4分野を柱とするウクライナ支援策を用意。府によると、避難民の通訳支援などを行う人材バンク制度には27日までに154人が登録し、重複を含めロシア語を話せる人が152人、ウクライナ語は23人。大阪市も避難民の受け入れを表明している。