日本語呼称「キーウ」も併記、防衛省が開始…外相は「ウクライナ政府とも調整」

岸防衛相は29日の記者会見で、ウクライナの首都キエフの日本語呼称について、防衛省の作成資料ではウクライナ語に基づく「キーウ」を併記する考えを明らかにした。
岸氏は「主要メディアで『キーウ』の表記も用いられている」と指摘し、「国民への情報発信との位置づけを踏まえ、『キーウ及びキエフ』と併記した」と説明した。同省は、今月25日に自民党の会議で提示した資料から併記を開始した。
一方、林外相は29日の記者会見で、「いかなる表記や呼称を用いるのが適切か、ウクライナ政府との調整も含めて検討する」と述べるにとどめた。正式に呼称を変更するには、政府が用いる地名の基準となる在外公館名称・位置・外務公務員給与法の改正が必要となる。
呼称を巡っては、「キエフ」はロシア語に由来するとして、自民党の佐藤正久外交部会長らが政府に対し「キーウ」に変更するよう求めていた。