1995年11月に山口県下関市の海岸や北九州市の岸壁で無職男性(当時37歳)の切断された遺体が見つかった事件で、山口県警が全国指名手配していた男性の父親を所在不明のまま死亡扱いとし、殺人などの疑いで山口地検下関支部に書類送検したことが捜査関係者への取材で明らかになった。父親は2021年9月で100歳になっており、死亡している可能性が高いと判断した。「100歳送致」と呼ばれ全国初のケースという。
書類送検は父親の誕生日の1カ月後の21年10月19日付。父親は74歳だった95年11月、男性への死体損壊・遺棄容疑で全国指名手配された。容疑について当時の山口・福岡両県警の合同捜査本部は95年10月28日~11月7日ごろ、北九州市小倉北区の自宅で男性の遺体の首や腹部を鋭利な刃物で切断して損壊。頭を下関市安岡の海岸に、腹部を小倉北区西港町の日明(ひあがり)泊地近くの海に捨てたとしていた。その後、殺人容疑に切り替えて行方を追っていた。
両県警の調べでは、男性は92年に大阪府貝塚市内の病院に入院。95年10月、父親が迎えに来て退院した。2人は10月24日午後に大阪府・泉大津港発のフェリーに乗り込み、25日早朝、北九州市の新門司港に着いたことが分かっている。その後、2人とも行方不明になっていた。【森紗和子】