特定危険指定暴力団「工藤会」の本部事務所(北九州市小倉北区)について、北九州市が仲介し、福岡県暴力追放運動推進センターを経由して福岡市の民間企業が購入することで、北九州市とセンター、企業、工藤会側の4者が合意したことが25日、関係者への取材で判明した。買い取り価格は1億円。10月中にも契約を結び、工藤会側が建物を取り壊して更地にした後、年度内に引き渡す方針。暴力団排除運動を進める北九州市などが目指してきた工藤会の「象徴」の撤去が実現することになった。
関係者によると、買い取るのは暴力団を離脱した元組員の就労に協力する企業。センターが工藤会側、企業側とそれぞれ契約を結び、土地所有権をいったんセンターに移した後、企業側に移し直す。企業側と工藤会側との直接交渉を避け、暴力団事務所跡を購入することへの抵抗感を和らげる狙いがある。建物撤去費や税滞納分などの必要経費を除いた売却益は、全額をセンターが管理し、工藤会が関与したとされる事件で請求されている損害賠償の支払いに充てる。
本部事務所を巡っては、市が昨年12月、固定資産税滞納を理由に土地建物を差し押さえ、その後、工藤会側から市に売却の意向が示されていた。