京都大は1日、研究資金の不正支出が問題化した霊長類研究所(愛知県犬山市)を組織改編した「ヒト行動進化研究センター」(同市)を発足させた。1967年の開設から国内外の霊長類研究をリードしてきた「霊長類研」は、55年の歴史に幕を閉じた。
センター長には霊長類研教授の中村克樹氏(58)を選出した。任期は1日から2年間。
京大は2021年10月、研究費の不正支出や論文捏造(ねつぞう)があった部門を廃止し、一部は京大の別の機関に移管するなど、霊長類研の規模を大幅に縮小した上で名称も変える計画を発表。これに反対する研究者有志の団体が、計画見直しを求める要望書と3万人を超すオンライン署名を京大に提出していたが、予定通りに縮小・再編した。
霊長類研を巡り、京大はチンパンジー飼育施設の工事で約5億円の不正支出があったと発表。会計検査院はこれとは別に約6億円の不正支出を指摘した。京大は24年度までに、さらに抜本的な組織改編を検討している。【千葉紀和】