衆院が4月から赤坂議員宿舎の家賃を12万4652円に約1割引き下げたことに賛否両論が出ている。
宿舎は3LDK、82平方メートル。入居開始から15年が過ぎた4月、家賃を13万8066円から引き下げた。経年劣化を家賃に反映させるとした国家公務員宿舎法の規定に準じたもので、衆院議院運営委員会に所属する各会派が値下げに賛成した。
議員宿舎はほかにも三つある。衆院の青山宿舎は築60年の2DK(46平方メートル)で2万1638円、参院の麹町宿舎は築24年の2LDK(75平方メートル)で9万2210円、参院の清水谷宿舎は築2年の3LDK(81平方メートル)で15万8006円と、「民間なら2倍で仲介できる破格の安さ」(不動産業者)だ。
議員宿舎の家賃が安いのは、東京で家を買う資金力がないことが議員になる上での障壁にならないようにするためだ。災害などの際、すぐに対応できるよう都心に建てられている。岩井奉信・日大名誉教授は「地方選出議員が国政に専念するために宿舎は必要だ」と指摘する。
ただ、物価高が国民生活を直撃する中での家賃値下げでもあり、元衆院議員の泉房穂・兵庫県明石市長は3月18日のツイッターで「今、値下げすることはなかろうに」と批判した。日本維新の会は「国民から見ると受け入れられない」(藤田幹事長)として、宿舎を利用する所属議員27人から引き下げ分を集め、東日本大震災の被災地などに寄付すると決めた。
岩井名誉教授は「批判の背景には政治不信がある。議員には国民が納得する仕事をしてほしい」と語った。