夏の参院選山形選挙区(改選定数1)で候補擁立の見送り論が自民党で浮上していることについて、同党県連が県内の各支部長らを集めた9日の会議で反対意見が続出し、候補擁立を求める根強い意見が上がった。これに対し、県連会長の遠藤利明党選挙対策委員長は、県連の意向を踏まえ、最終的に党本部が決定するとの認識を示した。
会議は県内の各支部長、幹事長、選対委員ら約100人が出席し、冒頭のみ報道陣に公開された。
遠藤氏は、国民民主党が政府の2022年度予算に衆参両院で賛成したことに触れ、「大変重たい判断だ」とあいさつ。山形選挙区で3選を目指す国民の舟山康江筆頭副代表(55)に配慮し、自民が候補擁立を見送る案が出ていることを念頭に、遠藤氏は「党として、県連として候補者を擁立する原則は当然だが、国全体の動きを見ながら、最終的な決定をさせていただきたい」と述べた。
会議に出席した鈴木憲和衆院議員は、昨秋の衆院選の山形2区で、共産党を含めた野党統一候補の国民公認候補と戦ったことに触れ、「政策の一致がない中で、野党が統一候補を立てることは極めておかしいのではないかという批判を私はさせていただいた」と強調。「私たち一人ひとりの声、考え方がしっかりと党本部に届くかどうかがこれから試される」と訴えた。
複数の出席者によると、非公開後の会議では、「公認候補を立てるべきだ」「(舟山氏への)相乗りはあり得ない」「不戦敗はあり得ない」といった反対意見がほとんどを占め、怒号が飛び交う場面もあったという。これに対し、遠藤氏は「国民民主党は予算案に賛成した」「情勢調査で(舟山氏に)勝てる候補がいない」などと説明したといい、出席者の一人は「我々の気持ちに対し、火に油を注いでいる」と切り捨てた。
会議後、遠藤氏は報道陣の取材に応じ、「擁立すべきだという声が強いのは当たり前。県連の話を受け、最終的に党本部として決定する」と述べた。7月10日投開票と想定されている参院選が3か月後に迫っており、「難しい判断をしなきゃならない」と苦しげに話した。
県連の森谷仙一郎幹事長は報道陣の取材に対し、「はっきりと候補者を立ててやりたい」と話した。
山形選挙区には、舟山氏のほかに共産党村山地区委員会副委員長の石川渉氏(48)が立候補を表明している。