広島市西区の市立保育園で保育中に姿が見えなくなり、近くの太田川放水路で発見され死亡した男児(5)について、直前に園庭で遊んでいたことが18日、捜査関係者や市への取材で分かった。園の3カ所の門や出入り口は閉まっており、広島県警は植え込みの隙間(すきま)などから園児が園庭から1人で外に出た可能性があるとみて調べる。
広島西署は18日、男児の死因が溺死だったと発表した。捜査関係者らによると、男児は行方が分からなくなる直前の16日午前、他の園児とともに園庭で遊んでいた。園の防犯カメラ映像では男児や不審な人物の姿は確認されなかった。一方、男児とみられる子どもが1人で歩く姿が近くの防犯カメラや川の土手沿いを走った車のドライブレコーダーに映っていたという。また、園の約200メートル北側の川岸付近に男児とみられる靴の跡があった。男児はその下流側で見つかった。
保育園に子どもを預ける保護者からは戸惑いの声が上がった。18日朝、男児と同じ5歳の娘を通わせる30代の女性会社員は通勤途中に園に立ち寄った。職場に娘を連れて行くといい「何があったのかきちんと説明を聞いてから登園させたい。今後の管理体制がどうなるのか明らかにしてほしい」と不安げに話した。
市は18日夕、市役所で記者会見。森川伸江こども未来局長らが「心からおわび申し上げる。保育中に発生した事案であり市として事態を非常に重く受け止めている」と謝罪、今後検証委員会を設置する方針を明らかにした。
当時園内にいたのは園児34人と保育士8人。男児は午前10時過ぎから園庭で他の23人と遊び、保育士2人が付き添っていた。園庭で最後に姿が確認された10分後の同11時半ごろ、男児がいないことに気付いたという。110番通報は午後0時半ごろで、その約2時間後に保育士が川岸付近で男児を見つけた。【根本佳奈、手呂内朱梨】