「定職就けず、年金わずか」 中国残留邦人2世 苦しい生活実態訴え

戦前、戦中に国策で中国東北部(旧満州)に渡り、戦後取り残されその後、永住帰国した中国残留邦人の子ども(2世)らが18日、東京都千代田区の参院議員会館で院内集会を開いた。苦しい生活実態を訴えようと、2世らでつくる「九州地区中国帰国者二世連絡会」(福岡市)などが開き、支援者を含む約50人が参加した。【飯田憲】
連絡会は昨年8~12月、全国の2世に初めてアンケートを実施、321人が回答した。その結果、生活保護の受給率が6割を超え、8割が「老後の蓄えがまったくない」と答えるなど、困窮の実態が浮き彫りになった。
老齢基礎年金の満額支給など国の支援制度が整えられてきた1世に対し、帰国時、成人だったり、10代でも家族を持ったりしていた2世は原則として支援の対象外だ。2世は乏しい就労機会の中、病気や高齢化で働けなくなるケースが少なくないという。
集会で岩橋英世弁護士は「多くの2世は親を扶養する目的で永住帰国した。だが、日本社会の閉鎖性の中、困窮している。支援に向けた国会審議や生活保護運用基準の見直しをすべき」と強調した。連絡会は衆参両院への請願に向け、約2万7000筆の署名を集めており、母が残留婦人だった小島北天(ほくてん)会長(74)=福岡県志免町=は「帰国後は日本語ができなかったため定職に就けず、受給する年金もわずか。社会に調和できない2世の存在を知ってほしい」と支援を求めた。