選挙ビラに市長推薦文掲載の市議「違反行為なし」審査会報告 滋賀

昨年10月の滋賀県湖南市議選で、生田邦夫市長の推薦文を選挙運動用ビラに掲載した森淳(すなお)議員(65)らを対象に調べていた湖南市政治倫理審査会(会長・真山達志同志社大教授)は22日、森議員について「違反する行為はなかった」とする審査結果報告書を市に提出した。調査請求した議員らが「(市長に)なりすまし」としていた点については「『なりすまし』行為には該当しない」と明確に否定した。審査結果について森議員は「予想通りとはいえ、完全無罪の結果をいただき、大きく安堵(あんど)している」などと述べた。
審査会は、赤祖父裕美議員ら7議員が「市長なりすまし推薦文」との新聞報道(昨年11月9日付)をもとに審査請求。これまで、5回開催され、6人の委員が選挙運動用ビラの内容や森議員など関係者から事情聴取をし、審査していた。
審査の結果、「政治倫理基準に違反する行為はなかったと判断する」とした。
また、判断理由の中で、「市長名の推薦文を選挙文書に掲載することについて、市長に了解を得ており、文案について事前に見せて了解を得るという手順を踏んでいる」などとし、「本人が知らないうちに勝手に文章を作成し、または文章を変えて公表するという『なりすまし』行為には該当しない」とした。
一方、市議選前に有権者にブドウを配ったとされた大島正秀議員(71)について審査会は、「政治倫理基準に違反する行為があったと判断する」とした。
22日の湖南市政治倫理審査会の「『なりすまし』行為には該当しない」との結果を受け、森淳(すなお)議員(65)は、胸をなでおろした。一方で、「なりすまし」と決めつけた新聞報道や、その報道をうのみにし、証拠も示さず調査請求した7議員については、「責任は重い」と憤りをみせた。
「昨年11月9日の地方紙の報道から5カ月あまり、市民のみなさんに不信感を抱かせた。私自身、家族ともども心を痛めて過ごしてきた」とこれまでを振り返る森議員。この日、「ようやく安堵(あんど)し、胸をなでおろした」という。
昨年11月9日付の地方紙の新聞報道については、「あまりにもずさんな取材による偏見に満ちた報道だった。私のほんの小さな名誉ではあるが、大きく傷つけられた」といい、「末端の政治家として、二十数年一生懸命努めてきたが、今回の件でその信用は地に落とされた感がある」と怒りを隠さない。
また、審査請求した7議員については、「政治倫理条例の趣旨を十分に理解せず、証拠となる資料の添付もされない中での調査請求は、その体をなしておらず、責任は重い」と批判した。
今後については、「政治倫理条例について全議員で研鑽(けんさん)を深めるとともに、湖南市議会の議員とはどうあるべきかを自他に問いながら、議員の資質向上と湖南市議会の発展に議員の一人として、精いっぱい努めたい」と意欲をみせた。