厚生労働省の専門部会は25日、米ファイザー社製と米モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンの3回目と4回目接種について、前回接種から5カ月経過していれば可能とすることを了承した。また、4回目接種は対象年齢を示さず「高齢者等」とすることも了承した。27日に開かれる別の分科会で接種を勧める対象について、60歳以上や基礎疾患のある人とすることを議論し、5月末にも4回目接種が始まる見通しだ。
ファイザー製、モデルナ製の両ワクチンはこれまで6カ月が経過していれば追加接種が可能だった。ただ、オミクロン株に対する発症予防効果は、追加接種後2~3カ月以内には低下することがわかっている。
厚労省の資料などによると、3回目以降の追加接種について、海外では既に3~4カ月間隔で進めている国もある。米食品医薬品局(FDA)は3回目と4回目の接種間隔を4カ月以上とし、4回目接種を最も早く始めたイスラエルも4カ月以上が経過すれば可能としているが、実際の接種は3回目接種から約5カ月後だった。
政府はすでに3回目を接種したすべての人が4回目を接種することを前提にワクチンを確保。3月末には厚労省が、5月末をめどに4回目接種を始められるよう自治体に準備を求めていた。【金秀蓮】