宮内庁は25日、上皇ご夫妻の住まいとなる東京都港区の赤坂御用地内にある「旧赤坂御所」を報道陣に公開した。ご夫妻は26日に入居され、名称は同日、上皇の住まいを意味する「仙洞(せんとう)御所」に変更される。
旧赤坂御所はご夫妻の結婚翌年の1960年に完成し、93年までご夫妻の住まいとして使われた。その後は天皇ご一家が暮らしていたが、退位後のご夫妻の住まいとするため、改修工事が行われていた。
建物は鉄筋コンクリート造の地下1階、地上2階建て(一部平屋建て)。延べ床面積は6117平方メートルで、ご夫妻の私室(1829平方メートル)、来客などを応接する公室(1430平方メートル)、側近が仕事をする事務部分(2858平方メートル)に分かれている。事務部分の一部は今後も改修が続くという。改修費用は約6億4000万円となる見通し。
私室部分にはエレベーターや手すりが新たに設置されたほか、一部の階段をスロープにするなどのバリアフリー工事が施された。【高島博之】