高校生に中傷ツイート 地裁「拡散した人物開示を」 旭川中2死亡

北海道旭川市で2021年3月、いじめを受けていた中学2年の女子生徒(当時14歳)が凍死して見つかった問題に絡み、無関係なのに、いじめ加害者であるかのようなうその投稿をツイッターで拡散されたとして、同市の男子高校生(17)が広島県内のプロバイダーに拡散した人物の情報開示を求めた訴訟の判決が25日、広島地裁であった。財賀理行裁判官は、リツイートした人物の氏名や住所などの情報開示を命じた。
財賀裁判官は判決で「男子高校生が女子生徒の凍死に関わったことをうかがわせる証拠はなく、女子生徒の遺族も男子高校生は関わりがないと述べている」と指摘。「男子高校生の社会的評価を低下させ、名誉を侵害した」などと判断した。
判決によると拡散した人物は同4月、男子高校生の顔写真と実名を挙げていじめに関与したとうかがわせるツイッターの投稿を「拡散希望」と書いてリツイートした。
プロバイダー側は「判決に沿って対応する」とし、控訴しない方針。男子高校生側は、拡散した人物を相手取り、損害賠償の請求を検討するとしている。【根本佳奈】