成田空港の滑走路に昨年9月、カメが侵入し、航空機の運航に影響が出たことを受け、成田国際空港会社は、カメが生息する滑走路脇の調整池にわなを仕掛ける対策に乗り出した。
わなは、1メートル四方に組んだ塩化ビニール管に網と緩い山型の板を取り付けて水に浮かべ、カメがよじ登ると中に落ちる仕組み。晴天時にカメが日光浴して甲羅干しする習性を利用する。
昨年の事案では、離陸する旅客機のパイロットから「(滑走路を)カメが歩いている」との通報があった。カメは体長約30センチ、重さ約2キロだった。同社によると、2013年度以降の滑走路周辺での目撃情報は9件に上り、調整池などに数百匹生息している可能性があるという。
担当者は「カメがエンジンに巻き込まれれば、大事故になる恐れもある。しっかり対策を取りたい」と話している。
[時事通信社]