「陰湿な体質ある」神戸市水道局暴言で市長 人権侵害全庁調査へ

神戸市水道局の職員3人が障害がある同僚職員に吃音(きつおん)の口まねや暴言を繰り返して懲戒処分を受けた問題で、久元喜造市長は26日、「拭いがたい陰湿な体質がある」とし、全庁で人権侵害行為の実態調査をする方針を示した。
久元市長はこの日の定例記者会見で「懲戒処分には至っていないが、他の職場でも同じような問題の報告を受けている」と明らかにした。2019年に発覚した教員いじめ問題にも触れて、「見て見ぬふりをしないと生きていけない、上司が部下に注意できない風土があるのではないか」と危機感をあらわにした。調査は今西正男副市長を責任者として3人の副市長で手法を検討する方針。久元市長は「1万3000人の職員がおり、局長や副局長が見て回らないとだめだと思う」と話した。
市は19日、暴言で職場の秩序を乱したなどとして、水道局の40~50代の職員3人と上司2人をそれぞれ停職3~15日の懲戒処分とした。【山本真也】