愛知県蒲郡市の複合レジャー施設「ラグーナテンボス」でショーの上演中に水上バイクが観客席に突っ込み2人が軽傷を負った23日の事故で、バイクを操縦していた男性(24)を含むスタッフ8人が昨年10月のショー開始から今年2月まで水上バイクの操縦免許を持たずに出演していたことが26日、運営会社への取材で判明した。
運営会社によると、ショーで使う水上バイクを巡り、制作や演出を担当するイベント企画会社からは「私有地でのショーは免許不要」と説明があった。しかし、運営会社側が昨年末、リスク点検を進める中で、免許が必要であることが判明。スタッフは今年1月に講習を受け、2月10日までに全員が免許を取得したという。
国土交通省によると、水上バイクの操縦には原則「特殊小型船舶操縦士」の免許が必要。安全対策が講じられた遊園地など例外的に免許がなくても操縦できる水域を同省が指定しているが、ラグーナテンボスは対象外だった。運営会社の広報担当者は「確認が不十分だった」と話している。
事故は23日午後1時5分ごろ、ラグーナテンボス内の海のテーマパーク「ラグナシア」で発生。ショーの上演中に水上バイクがプール脇の観客席に突っ込み、岐阜県山県市の女性(37)と中学生の娘(13)が軽いけがをした。愛知県警は業務上過失傷害容疑も視野に捜査している。【熊谷佐和子】