横浜中華街の顔、一時閉店 老舗「聘珍樓」本店、コロナ禍で打撃

横浜中華街の老舗「聘珍樓(へいちんろう)」の横浜本店(横浜市中区)が移転のため閉店した。創業の地・中華街のシンボル的存在だったが、長引く新型コロナウイルスの流行で、移転を予定より2年早めた。本店の移転先や営業再開の時期は未定だが、国内外の他店舗や売店はこれまで通り営業を続ける。
移転は当初2024年の予定だったが、コロナの流行による影響が深刻化したため、5月15日に閉店した。移転先について「中華街になるかどうかも含め未定」としている。本店の建物は売却される。利用客からは「再開を待ってます」「他の店舗に行きます」など、移転や一時閉店を惜しむ声が寄せられているという。
創業は1884(明治17)年で、現存する国内最古の中華料理店とされる。関東大震災や第二次世界大戦で店舗が失われたが再建されてきた。1986(昭和61)年には、大小の個室やパーティーフロアなどを備えた7階建てのビルになった。観光客だけでなく数多くの財界人・要人などにも利用されてきた。
現在国内と香港にそれぞれ4店舗、「SARIO聘珍茶寮」2店舗があるほか、国内各地の百貨店などで売店が営業している。林衛社長はホームページで、「味と伝統を守り抜き、次の世代に伝えていくより一層の努力を重ねてまいる」とコメントしている。【小出禎樹】