広島・園児死亡で第1回検証部会 出席者「足取りはっきりさせて」

広島市立保育園で保育中の男児(5)が園外に出て近くの太田川放水路に向かい、溺れて死亡した問題で、市の検証部会(市社会福祉審議会)の初会合が30日夜、市役所で開かれた。部会長の山田浩之・広島大教授(教育学)は「今回のような事態はあってはならないこと。保育の信頼を取り戻せるような解決案を探りたい」と述べた。
男児は4月16日に死亡。保育園の生け垣の隙間(すきま)から1人で外出したとみられる。男児の死亡を受け、広島市は市内の保育園に緊急点検を要請。市立88園のうち77園で、生け垣だけで園と外部を隔てているなどの改善すべき点が見つかった。
検証部会のメンバーは計10人。初会合は冒頭を除き非公開で、出席者は亡くなった男児に黙とうをささげてから議論した。山田部会長によると、初会合は市側からの状況説明などが主で、出席者からは「園児が外出した後の足取りをはっきりさせてほしい」といった発言があったという。山田部会長は「安全のため高い壁を作って園児を閉じ込めてしまうという方法もあるが、それでは園の環境が台無しになってしまう。保育環境と安全を共存させることが大事だ」と述べた。
検証部会は今後、現場視察なども含め7回程度の会合を開き、年内には検証結果を松井一実市長に報告する予定。【中村清雅】