日本大学の次期理事長に内定した作家の林真理子さん(68)が2日、報道陣の取材に応じ、「今日の時点では候補者なので、何も話せない」とする一方、「受けたい気持ちはもちろんある」と意欲を示した。
日大では、付属病院を巡る背任事件で元理事が起訴され、田中英寿・前理事長(75)は所得税法違反で有罪判決を受けた。田中前理事長の強権的な運営が批判を受けたことから、日大はその後、前理事長との「決別」を宣言。次のトップ人事が注目される中、選考委員会が1日、林さんを次期理事長候補に選出した。
林さんは直木賞作家で日大芸術学部出身。理事長内定の事実が報じられた2日朝、東京都内の事務所前に真っ白なブラウス姿で現れ、報道陣の取材に対応した。「3日に正式に決まればお話しできると思う」と繰り返しつつ、一連の事件については「OGとしてずっと心を痛め、やるせない思いでいた」と心境を吐露。その上で「母校を何とかしたいという気持ちに変わりはない」と、日大再生への決意を口にした。
理事長就任の打診は「前理事長がお辞めになった頃くらい」と、昨年12月頃に受けたことを明かし、その時は「下馬評のようなものと思い、本気にしていなかった」と振り返った。