高松市に発達障害の子供たちを対象にしたフットサルチーム「リトルキッカーズ」がある。チームの代表を務め、医療現場で言語聴覚士として子供たちの発達支援に携わる宮本寛さん(45)は「子供や保護者にとって安心できる一つの居場所になれば」と願いを込める。【山口桂子】
フットサルの練習は月1回、市内の体育館で実施。今月は15人ほどの子供たちと保護者が参加した。宮本さんがホワイトボードに「たいそう」「シュート」「きゅうけい」などの絵カードを張り、練習メニューを発表。子供が順序立てて行動できるよう終わった順にカードを外していく。子供が話を聞く際、座る位置にフラフープの輪などを置いて分かりやすく示す。最後は保護者が1日の取り組みを振り返ってシートを記入し、子供の新たな一面を見つけてもらう。
2001年から市内の県立中央病院に勤めている宮本さんは、失語症など主に話すことに不自由さを抱える患者を担当。自閉症スペクトラム支援士などの資格を持つ現在は、就学前の児童を中心に、発音やコミュニケーションスキルなどそれぞれの子供の苦手分野に合わせ、マンツーマンで発達支援に取り組んでいる。
子供への発達支援は小学校の入学前で基本的に終わるため、就学後は多くの子供が休日などの活動の場がなく困っているという。保護者同士が関わりを持ち、集団の場で子供を見られるようになればと、宮本さんは学生時代のサッカー経験を生かして、13年にリトルキッカーズを発足。現在、発達障害などと診断された就学前から小学6年までの男女25人が所属している。
市外から通う男児(10)の父親(57)は「周囲との協調が苦手で、夏休み明けの学校は行きたがらなかったが、フットサルには抵抗なく来られた。学校とは別のコミュニティーがあるのはとても大きな存在」と満足していた。宮本さんは「不自由さを抱える子供たちが社会の中でより暮らしやすくなるよう自分にできることをしたい」と意気込む。