一橋大で1月31日に行われた私費留学生向けの入学試験で、試験中に撮影されたとみられる問題用紙がインターネットを通じ外部に流出した可能性があることが8日、捜査関係者への取材で分かった。大学から被害届を受けた警視庁国際犯罪対策課が捜査を始め、同日、偽計業務妨害の疑いで20代の中国人の男を逮捕した。国際犯罪対策課は複数の犯行とみて、ほかに関与したとみられる中国人から任意で事情聴取している。
捜査関係者によると、試験は、数十人が受験した。中国人とみられる受験生からネットを通じ中国の宿題代行業者とされる人物に「問題を解いてほしい」と依頼があった。その後、何らかの方法で数学の問題が撮影され、試験時間中にネットを通じ画像が送信されたという。
業者は不審に思って解答せず、大学に通報。大学が警視庁に被害届を提出していた。
大学入学の不正をめぐっては、1月に実施された大学入学共通テストで試験中に世界史Bの問題の画像が家庭教師紹介サイトに登録する東大生らに流出。警視庁は2月、偽計業務妨害容疑で女子受験生らを書類送検した。