現場で追悼式、校長「安全な学校へ努力を続ける」…付属池田小事件21年

児童8人が亡くなり、教師2人を含む15人が重軽傷を負った大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件は8日、発生から21年を迎え、追悼式典「祈りと誓いの集い」が同小で営まれた。
式典には例年1000人以上が出席していたが、新型コロナウイルスの影響で3年連続で規模を縮小し、今年は遺族や児童、教職員ら約150人が参列した。
事件が起きた午前10時12分、8人の名前が刻まれたモニュメント「祈りと誓いの塔」の八つの鐘が鳴らされ、参列者らが黙とう。事件当時、6年生の担任だった真田巧校長(54)は「『学校は安全なところだ』という根拠のない思い込みにより、迅速で組織的な対応が取れず、子どもたちを守ることができなかった。学校が安全で安心して学べる場所であるよう努力を続ける」と誓った。
児童を代表し、6年生3人が「事件を風化させず、未来へとつなげていくことを誓います」と述べた。
事件は2001年6月8日に発生。宅間守・元死刑囚(04年9月に死刑執行)が包丁を持って校内に侵入し、教室にいた児童らを次々に襲った。事件を機に全国の学校で安全対策が強化され、防犯カメラの設置などが進んだ。