4月に開学した大阪公立大の医学部付属病院長が空席となっている問題で、大学の運営法人は9日、西澤良記理事長ら6人が役員報酬の自主返納を申し出たと発表した。法人は「新大学のスタートという重要な時期にこうした事態を招いた責任を明らかにするため」としている。
西澤氏は月額報酬の30%を3カ月分、副理事長の辰巳砂(たつみさご)昌弘学長ら5人は同10%を1カ月分、それぞれ返納する。病院長人事をめぐっては、病院の選考会議が推薦した候補の任命を西澤氏が拒否し、現在も空席の状態が続いている。
選考手続きを検証していた経営審議会の外部委員は5月、当時の役員会の不作為や、理事長による不適切な介入が今回の混乱を招いたとして、西澤氏らの責任を明らかにするよう提言していた。
一方、病院長の選考会議議長を務める医学研究科の河田則文研究科長は10日、大阪市内で会見し、推薦候補の任命と西澤氏の辞任を求める書面を同氏らに提出したと明かした。医学部教授や病院幹部ら計64人の署名を添えたといい、「自主返納でお茶を濁して許されるものではない」と訴えた。