ウィシュマさん入管死 入管幹部ら不起訴の方針固める 名古屋地検

名古屋出入国在留管理局(名古屋市)でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が収容中に死亡した問題で、殺人容疑で刑事告訴されていた当時の入管幹部らについて、名古屋地検は不起訴とする方針を固めたことが、関係者への取材で判明した。
地検は、入管関係者らへの聴取や医師の診断書などの分析を進めたが、刑事責任を問うのは難しいと判断したとみられる。17日午後にも遺族らに伝える。
妹のポールニマさん(28)が2021年11月、告訴状を提出。当時の名古屋入管局長や次長、死亡当日の看守責任者らがウィシュマさんに適切な医療を提供せず「死んでも構わない」という未必の故意があったと訴えていた。
ウィシュマさんは21年1月中旬以降、嘔吐(おうと)などの症状を訴え、同3月6日に死亡。出入国在留管理庁は同8月、職員の危機管理意識が乏しかったなどとする調査報告書を公表したが、死因は特定されなかった。
ウィシュマさんの死亡を巡っては、愛知県の大学教員も21年6月、入管職員に対する殺人と保護責任者遺棄致死傷の容疑で告発状を提出していた。名古屋地検はこれについても不起訴とし、捜査は終結するとみられる。【藤顕一郎】