京都府京丹波町口八田の中畑城跡を保存しようと活動する住民グループ「中畑城跡保存委員会」が、木の伐採や登山道の整備などを行った。朝早くから会員が集まり、力仕事に汗を流した。
中畑城は源平合戦で弓の名手として名をはせた那須与一の子孫、北市(きたいち)の正(かみ)が1219年ごろに築城したとされ、その後、南北朝時代に北道氏によって本格的な山城になった。
同委員会は1985年から、毎年この時期に、山頂からの眺望を遮る樹木の伐採や、風雨で浸食された斜面の整備を行っている。
12日の作業には会員ら約20人が参加。山頂に植えられた桜に肥料をやったり、チェーンソーで伐採した木を使い、階段を補強したりしていた。同会の今西宏代表(67)は「もともと、村人と共に築かれた城。今後も地域の宝として守っていきたい」と話した。